いや〜、京産大のフッカー宮崎はいい。楽しい。嬉しい。(2019.11月)
同志社戦、まずは30分の逆転トライ。小さいけどフッカー体型のいいランナーだな、ってところ。
だが画面表示を見て驚いた。えっ!162㎝!で、93㎏。
きょ、京産大の強力フロントローが162㎝だと!
93㎏だって今やフロントロウとして決して大きくはない。
こ、これはすごい。と、その後やや注目して見る。このちっちゃい体、テレビ画面に居さえすればすぐにその存在がわかる。
と、これが想像以上のスゴだま。
自ボールのブレイクダウン時、基本ファーストレシーバーの位置に立つ。で、ボールを受ければ当然頭から突っ込み次の展開への起点となる。
だが宮崎、それだけではない。しばしば堀江ばりに裏ラインへの華麗なパス、あるいはステップで数人かわしてのパス。
ブレイクダウンでノーハーフになればすぐにハーフの位置に入り正確なパスアウト。
ディフェンスラインに立てばマークへの的確な「指差し確認」!
さらにこぼれ球を拾うやバックスへ股下パス。
仕上げは52分。
敵陣ゴール前7m。ラインアウトでボールを投入。モールを作る。最後尾にボールを持った宮崎が着く。フッカーの役割だ。
モールを押す。ショートサイドに3人いたディフェンスが一人また一人とモールに加わる。その瞬間を見届けてのサイド攻撃。一人残った敵バックスめがけて走る。で引きつけて味方14番へ絶妙のフィニッシュパス。
うっほー、こいつ何者なんだ。
恥ずかしながらこいつの存在、今日まで知らなかった。
しかしこれだけ小さいと、スクラム時のバインドでも通常の「フッカーが両プロップの上手を組む」って形には無理があるだろう、と思ったらやはり3番側は「下手」をとっていた。
ふむふむ、納得。
いやそもそも我々シロウトにとって「フロントロウのバインドの位置」なんて普段、気にも止めない。そこに気をとめせたのも宮崎のおかげか。
(追記・このフッカー下手バインドは「宮崎スペシャル」ではなく、「京産大スペシャル」だそうです)
いつしか私は宮崎を中心に試合を追っていたのだった。
あらゆる局面において,、今宮崎はどこでどうしてるんだ、と。
こんな気にさせるフッカーといえば、まあ堀江は別格としてもタイプは違うが三菱重工相模原の安江と、数年前流経大の副将だった、植村ぐらいか。彼もすごかった。的確なロングパス一本で相手を抜き去る。まあ自分のランで好機を作るタイプではなかったが。彼、その後どうしているんだろう。トップリーグでの活躍を見たかったのだが。
それはともかく。
前半20分までスクラムばっかり、さらには組み直しばっかりの、見る側としてはヒドイ試合展開にうんざりしていたら、すげえ面白い試合になった。いやもちろんその後の試合内容はよかった。個の力で勝る同志社とこれを止める京産、いいトライにいいディフェンス。つまらない反則もなかったし、間違いなく「熱戦」だった。
しかし私にとってはやはり「宮崎の試合」。
後で知ったのだが宮崎、もともとスクラムハーフだったとか。なるほど。
マンオブザマッチには宮崎のパスからを含む2トライの14番堀田、まあ順当ではあるが私が選べば断然宮崎。
次の試合、さらには大学選手権での活躍も楽しみだ。
【続報】(2020.6月)
この宮崎がトップリーグの「サニックス」に入団した。
私、大絶賛の宮崎だが、トップリーグ入りはちょっと難しいとは思っていた。
で、サニックス。
言われてみれば宮崎、まさにかつてのサニックスのラグビーだ。よく走り、ポジションに関わらず近い者がするべきことを的確にこなす。
サニックスの「独特な人材発掘」の伝統は脈々と生きているなあ。
創業社長の宗政伸一氏亡き後も、藤井雄一郎監督部長が退いた後も。
それにしても今年のサニックス、FWにライアン・宮崎・ムーア・福坪・ボスアヤコ、ハーフ団は藤井ジュニアに小野、BKにはベネット・今村・ヘスケス・レメキ・屋宜。
ついに「降格争いの常連」から脱出だ。
いやひょっとして優勝を狙えるメンバーか。