トヨタの新ジャージを見たらミュンヘン五輪男子バレーチームを思い出してしまった。
トヨタ男子バレー2








男子バレーが国民的人気スポーツだった頃
1972年のミュンヘン五輪の前後、男子バレーの松平監督、大古・横田・森田・猫田・島岡らのスター達は日本人みんなが知っていた。
大会前には「金メダルへの道」という「ドキュメントアニメ」が毎週テレビ放映され、「国民の期待」が煽られたものだ。
準決勝ブルガリア戦の大逆転勝利を経て「有言実行」の金メダル。
男子バレーは間違いなく国民的人気スポーツだった。
今、男子バレー選手の名前一人でもあげられる人が何人いるだろうか。私でも二人ぐらいか。西田、清水・・。
あの人気は結局「強さ」だけに支えられたものだったと痛感する。弱くなれば一般人は見向きもしない。Vリーグの「平均入場者数」も減少の一途をたどる。

現在の「ラグビー人気」を支えているもの
さて空前のラグビー人気。
「金メダル」は取れなくても代表の「強さ」がこの盛り上がりを導いたのは間違いない。
リーチ、稲垣、福岡、松島、姫野らの名前はすっかり有名になった。
このままさらに強くなりさらに人気が定着して欲しい。
ただ「勝負の世界」、いいことばかりじゃない。
今回準優勝のイングランドも前回は「自国開催でプール戦敗退」という屈辱。今大会のNZの準決勝敗退、スコットランドのプール戦敗退も「屈辱」であったろう。
日本もそういうことが今後あり得ることは覚悟しておきたい。

問題はそこで「ラグビー人気」しぼんでしまうのか、だ。
「強さ」や「一時的感動」だけに支えられた人気であるなら、当然男子バレーと同様の運命をたどる。


国内リーグの充実こそ永続的人気を維持する
一方サッカーなんか決して「金メダル」や「優勝」を勝ち取ったわけではない。ロシア大会では決勝トーナメントに進出し盛り上がったが、その前ブラジル大会では期待を裏切りグループリーグ敗退。今回のU23アジア選手権も惨憺たる成績で終わった。
だがサッカーは「代表」がどんな成績であろうと人気を維持している。Jリーグ各会場にサポーターが溢れる。J3ですら。
現在J1〜J3で46クラブ。入場者数も今年歴代最多を記録した。
バスケ代表なんてもっと弱いけどBリーグは確実に「草の根ファン」を増やしチーム数も増え続ける。現在B1・18チーム、B2・18チーム。入場者数も3年連続増。チャンピオンシップは全試合満員。

「国内リーグの充実」こそ競技スポーツの人気を支える柱であるということだ。ファンにとって魅力ある「国内リーグ」、応援したくなるクラブ。選手にとって魅力のある「国内リーグ」。入団したくなるクラブ。
これらが充実していれば「競技人気」は「代表の成績」に振り回される事はない。

「ラグビーは今のままでいいじゃないか、人、集まってるし」って声もある。
そうなのか。この人気は「代表」が結果を残せなくても続くのか。
「ラグビーの面白さを日本人は知ったのだ」って声も聞こえてきそうだ。
それは事実だろう。
ただ、だからと言って「生活の中の限られた時間と金をラグビーに使うか」、はまた別の問題。
メデイアが「限られた時間と紙面をラグビーに割くか」も同様。
このラグビー人気を維持・拡大するためには人々の他の娯楽、「生活に割く金や時間」等を押しのけてでも見たくなる、関わりたくなる、存在にならなければならないのだ。
メデイアにとって他の事件や情報を押しのけてでも報道したくなる存在にならなければならないのだ。テレビ局にとって、他の番組を休んででも中継したくなる存在にならなければならないのだ。
ラグビーが。

「国内ラグビーリーグ100年構想」を

新リーグの中身が少しずつ聞こえてくる。
はじめは100点満点でなくていい。
ただ「Jリーグ100年構想」に負けないだけの大きな、長期的なビジョンであることを期待する。
「目先の収支」「目先の力関係」「現状の追認」による「妥協の産物」などではない。
「100年先に日本でラグビーがどうであって欲しいのか、どうあるべきか」から逆算しての現在位置の策定。
新リーグ設立の目的はあくまで「ラグビーが日本の文化になる」ためのものでなければならない。